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美しいなんてしみったれたこと言うもんじゃないよ
「夏目漱石なんてしみったれてる、あいつは本当に猫だったんだよ」
GWのダラついた思い出が一瞬にして吹き飛ばされそうになった。 新大阪から新横浜に向かうのぞみの中で聴いた荒川修作の講義(リンク先は音声ファイル)。 荒川修作つったら御馴染み反転地のお人ですが。 反転地に赴き、立ち尽くしたみんな、 僕と同じく「建築する身体」に撃沈したみんな、聴きましたか? とにかく一見、カツゼツが悪いキレたおじさんである。 講演序盤は「え・・僕たち、怒られてるの?」という芸大生らの雰囲気が伝わってくる。 「我々は死ねないんだ。消えることはあっても。」 「いいか、お前ら、聞いたことあるか、こういうことを言う奴を。ないだろう。」 「三鷹で地球上初めての大革命が起こったってのに、誰も見にこねえんだ(三鷹天命反転住宅のことだ)」 「いいか、お金さえあったらな、こんなくっだらない学校(講義をしている東京芸大のことだ)ボンボン燃やしてやるんだ。」 「心とか魂とか、すぐゴミッ溜めに捨てて来い!二度と言うんじゃないぞ」 「俺の姿も人間に似ているからな・・恥ずかしいんだ・・」 すぐ創価学会を引き合いに出すとことか、 一歩間違えれば鳥肌実のパフォーマンスだ。 「この300年、自然科学がほんっとにくだらないことをしてくれた。何もできてやしないんだ!」 物事に定点なんかないんだ、わざわざ定点を設ける幾何学が諸悪の根源なのだと言う。 確かに身体が、筋肉、神経を通して構築している真の空間観は、必ずしも幾何学的ではないはずだ。 クモが自らの糸で自らの環境を構築すること、それが科学の終着の姿だという。 それに比べると人間の科学は奇妙な方向に行っているようにみえるのだろう。 我々は自分の意志で心臓を止めることはできないし、細胞の代謝活動も止められない。 1個体の生物として生まれ出た時点で予めスイッチの入った機械だ。 本当の「私」はどこまでだろう、と自分を解剖してみてもわからない。 人体に巣食い、毎秒出入りしている何億のバクテリア・ウイルスのように、 人間も自然の些末な部品である有機体にすぎないんだ、と考えると、 「私」の境界線はどんどん広がっていく。「死ぬ」が定義できなくなるのだな。 反転地のあのよろめきそうな構造で、我々は否応なしに身体をくねらす。 そしてその時間、場所と話し始める。感覚がオープンになる。 ⇒生命の外在化、というところかね。 後半は質疑応答で、気さくな一面も見える。 質疑応答で先陣を切った女の子とのやりとりが面白いです。 まあ、本当に重要な文脈は、実際に聴いてもらうとして。 反転地、反転住宅等で荒川修作が言っていることが、少しわかりました。 とにかく今は、三鷹の反転住宅に彼の文脈は凝縮されているようだ。 もう日本にはいないんだって。あ~あ、会社休んででも聴きにいけばよかったなぁ。 by eikonal | 2006-05-08 22:54 | シンク
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